「自分が休んだら現場が回らない」
「この仕事は自分が責任を持ってやり切らなきゃいけない」
かつての僕は、そう信じて疑わずに仕事に100%の力を注いでいました。
しかし、前職を辞めたとき、僕は言葉を選ばずに言えば「ちょっとした絶望」を味わうことになります。
僕が死に物狂いで抱え込み、必死に引き継ぎをしたそのポストには、退職前の引き継ぎ期間に新しい後任の人がスッと入り、何事もなかったかのように業務が回り始めたのです。
「自分が身を粉にしてやってきた仕事って、こんな簡単に代わりが効くものやったんかぁ」
そのときに悟りました。会社という組織において、自分という存在は「替えのきくパーツ」に過ぎないのだと。
そこから僕は考え方をガラリと変えました。転職先では最初から「自分の役割は代わりの効くもの」と割り切り、仕事に100点を求めるのは辞めて「60点主義」で働くことにしたのです。
今回は、僕が仕事の過剰な責任感を捨て、60点で働くようになって人生がどう変わったかをお話しします。
1. 100%で頑張っていた頃の「痛い完璧主義」
転職前の僕は、仕事のすべてにおいて100点(完璧)を目指していました。
- 過剰な責任感:「自分が倒れたら終わりだ」と勝手にプレッシャーを背負い込む
- 他人の目を気にする:メール1通送るのにも「賢いと思われたい」「どう見られるか」を気にして、文面作りに無駄な時間とエネルギーを費やす
- 資料作りの泥沼:100点の見た目や仕上がりを目指し、誰も見ていないような細部まで作り込んで残業する
「評価されたい」「認められたい」という虚栄心と、勝手な責任感で自分を追い詰め、帰宅しても仕事のモヤモヤが頭から離れない日々を送っていたのです。
2. 転職で知った残酷な真実「死に物狂いの仕事も、誰かの代わりが効く」
そんな僕の価値観を打ち砕いたのが、冒頭でお話しした前職の退職でした。
自分がどれだけ残業し、ストレスを抱え、胃を痛めながらやってきた仕事であっても、僕が去ればスッと後任が補填され、組織は当たり前のように回っていきます。
悲しい現実ですが、これが「会社」という仕組みの正体です。
「誰でも代わりが効く仕事に、自分の命や健康、家族との時間を削ってまで100%を捧げる意味はあるのだろうか?」
そう気づいた瞬間、肩の荷がガラガラと音を立てて落ちました。 「60点くらいの熱量で適度に流すくらいが、人間として正しい働き方なんだ」と深く納得したのです。
3. 「会社で60点」を維持するための3つの割り切り
転職後、僕が「代わりの効く自分」を受け入れた上で実践している60点仕事術がこちらです。
① メールやコミュニケーションは「伝わればOK」
「相手から賢いと思われたい」という見栄を捨てました。メールやチャットは、言葉遣いを捏ね繰り回すのをやめ、用件が正確に伝わる最短の文章で送ります。他人の目を気にしなくなると、メール作成のストレスはゼロになります。
② 資料は「60点」の段階でパッと出す
100点の完成度を目指して作り込むのはやめました。全体の骨組みと要点が固まった60点の状態で「こんな方向性でいいですか?」とすぐ上司に見せます。これで無駄な手戻りも、過剰な装飾に使う時間も激減しました。
③ 責任感も「60点」に抑える
「自分がなんとかしなきゃ」を手放しました。自分の任された範囲の最低限の役割(60点)を果たしたら、あとは過剰に背負い込みません。万が一トラブルが起きても、「組織として解決するもの」と割り切るようにしています。
4. 60点で働くようになって手に入れたもの
仕事に対して良い意味で「冷めた目(60点)」を持つようになってから、僕の生活は激変しました。
- 家に仕事のストレスを持ち込まなくなった
- 定時で帰れる日が多くなり、子どもと笑顔で過ごす時間が増えた
- 「代わりが効く仕事」と割り切ったことで、かえって軽やかに成果を出せるようになった
会社での仕事は、人生のすべてではありません。あくまで「自分と家族が生活していくための手段(お金を稼ぐツール)」です。
まとめ
あなたが今日、死に物狂いでやっているその仕事も、残酷ですが会社にとっては「誰かに代えられる仕事」かもしれません。
でも、それは絶望するようなことではなく、「だからこそ、もっと肩の力を抜いていいんだ」という解放のヒントです。
- 仕事は生活のための手段
- 自分の代わりはいくらでもいる(だから100点を目指さなくていい)
- メールも資料も責任感も「60点」で十分回る
会社のために自分を削るのはもうやめて、今日から「60点の父リーマン」として、自分と家族のための人生を歩んでみませんか?
100点を捨てることで生まれる心の余白こそが、家族との時間や自分自身の人生を豊かにしてくれます。
